CTIシステムには、月額固定制、席・ID・チャネル単位の料金、基本料金とライセンス料金を組み合わせる方式があります。電話番号や回線、通話料が別に発生する場合もあるため、システム利用料だけでは総額を判断できません。
主要な課金モデル(基本料金・従量料金・初期費用の違い)
CTIシステムの費用は、月額基本料金、席・ID・チャネル料金、回線・通話料金、初期費用などで構成されます。外線、オペレーター、管理者にそれぞれ異なるライセンスを設定するサービスもあります。
課金項目 | 発生タイミング | 主な内容 |
|---|
月額基本料金 | 毎月 | CTI機能やシステム環境の利用料 |
席・ID料金 | 毎月 | オペレーターや管理者の利用数に応じて発生 |
チャネル料金 | 毎月 | 同時に接続できる通話数に応じて発生 |
電話番号・回線料金 | 契約時・毎月 | 電話番号の発行や回線利用に対して発生 |
通話料金 | 発着信時 | 通話時間や課金単位に応じて変動 |
初期費用 | 導入時 | 環境設定、回線設定、機器設置などに発生 |
オプション料金 | 機能追加時 | 録音容量、音声認識、API連携などに発生 |
1席ごとに料金がかかる方式のほか、テナント料金とブース料金を組み合わせる方式、外線・シート・管理機能を別々に契約する方式があります。自社の運用に必要なライセンスをすべて含めて計算してください。
無料プランを提供するサービスもありますが、着信件数や利用機能に上限が設定される場合があります。また、無料の対象がCRM機能に限られ、電話の発着信や回線利用は別契約となる可能性もあります。
無料プランやトライアルでは、着信時の顧客情報表示、クリック発信、通話履歴、録音など、導入目的に合う機能を確認しましょう。電話番号の発行や実回線を使った検証に費用がかからないかも確認が必要です。
最低契約期間は、1カ月、6カ月、12カ月などサービスごとに異なります。1人・1ライセンスから契約できるものがある一方、5ライセンス以上を条件とするものや、年払いを前提とするものもあります。
契約前には、月払いと年払いの違い、自動更新、途中解約、ライセンス数を減らせる時期を確認してください。月額として表示されていても、年間契約時の月額換算額である場合があります。
CTIシステムの料金差は、利用席数、同時通話数、電話番号・回線の構成、通話録音や外部連携の範囲から生じます。登録ユーザー数だけでなく、同時に稼働する人数や通話量を整理して見積もりましょう。
CTIシステムでは、オペレーターの席数やID数に応じて料金が増える場合があります。管理画面を使用するスーパーバイザーや、通話状況を確認する管理者に別ライセンスが必要なサービスもあります。
交代勤務を行う場合は、登録する従業員数と同時ログイン数のどちらが課金基準になるかを確認してください。1つのIDを複数人で共用できるとは限らないため、利用規約やアカウント管理方法の確認も必要です。
チャネル数は、同時に発着信できる通話数を決める要素です。内線番号が多くてもチャネル数が少なければ、複数の電話が重なったときに発着信できない可能性があります。
チャネル単位で月額料金を設定するサービスや、基本料金に一定の同時通話数を含むサービスがあります。繁忙時間帯に必要な 同時通話数を確認し、追加チャネルの料金を含めて計算しましょう。
CTIの月額料金とは別に、050番号、市外局番、フリーダイヤルなどの番号利用料がかかる場合があります。追加番号や特定番号通知、回線チャネルにも料金が設定されることがあります。
通話料金は、1秒・1分・3分など課金単位が異なります。発信業務が多い企業は、システム基本料金より通話料の影響が大きくなる可能性があるため、月間通話時間をもとに試算してください。
通話録音は、基本料金に一定の保存容量や録音時間を含む場合があります。上限を超えると、容量追加に初期費用と月額費用が発生することがあります。
音声認識、文字起こし、AI分析、ボイスボット、API連携などは、上位プランや個別見積もりになる場合があります。必要な処理時間や連携先を伝え、標準料金に含まれる範 囲を確認しましょう。
CTIシステムでは、ライセンス料金以外に、電話番号、回線、通話料、録音容量、機器などの費用が発生する場合があります。初期費用と毎月の継続費用を分けて確認してください。
電話番号の発行手数料、番号の月額基本料、チャネル利用料、特定番号通知設定料などが別途必要になる場合があります。既存の回線を使う場合も、VPN回線の引き込みや接続設定に費用がかかる可能性があります。
現在の代表番号を継続利用したい場合は、番号を引き継げるかだけでなく、利用する回線や機器に制限がないかを確認しましょう。
パソコンのソフトフォンで運用できるサービスもありますが、業務環境によってはIP電話機やヘッドセットが必要です。電話機やUSBヘッドセットを1台単位で購入する料金が設定される場合もあります。
必要台数は在籍人数ではなく、同時に稼働する席数を基準に算出します。在宅勤務で使用する場合は、各オペレーターの機器や通信環境も考慮してください。
録音容量や保存時間の上限を超える場合は、追加ストレージを契約する必要があります。容量追加時に月額料金だけでなく、初期設定費用が発生するサービスもあります。
月間の通話件数、平均通話時間、保存期間をもとに必要容量を見積もりましょう。録音データを外部媒体で受け取る場合は、配送などの費用がかかる可能性もあります。
CTIとCRMを連携すると、着信時の顧客情報表示や通話履歴の自動登録が可能になります。ただし、標準連携の対象外となるCRMでは、API設定や個別開発が必要になる場合があります。
初回の連携費用に加え、接続先システムの仕様変更に伴う改修費も確認してください。運用中のカスタマイズを無料とするサービスもありますが、対応範囲は個別に確認する必要があります。
CTIシステムの費用対効果は、電話番号の入力や顧客情報の検索、通話履歴の記録などにかかる時間をどれだけ減らせるかで判断します。受電・架電件数と利用者数をもとに試算しましょう。
削減対象には、電話番号の手入力、顧客情報の検索、通話後の履歴登録、管理者による対応状況の集計などがあります。
削減効果額= 1件あたりの削減時間 ÷ 60 × 月間通話件数 × 人時単価
自動登録された情報の確認や、例外的な通話の修正にかかる時間は削減時間から差し引きます。受電業務と架電業務では作業内容が異なるため、それぞれ分けて計算してください。
通話件数を基準にする場合は、1件あたりの削減効果額と従量料金から損益分岐点を算出できます。
損益分岐点となる月間通話件数= 月額固定費 ÷(1件あたりの削減効果額-1件あたりの従量料金)
月額固定費には、システム基本料金、ライセンス、電話番号、チャネルなどを含めます。初期費用がある場合は、想定利用月数で割って月額費用に加えましょう。
上位プランへの移行は、追加ライセンス、チャネル、録音容量、オプションを含む現行プランの総額と比較して判断します。
音声認識やAPI連携を個別に追加する場合は、その合計額と上位プランの料金を比べてください。上位プランによって履歴入力や通話確認の時間を減らせる場合は、料金差に見合う効果があるかも試算しましょう。